こんにちは!
異世界融合アーティストの絵楽(えら)と申します^^
皆さんは、幼い頃から好きなものとか変わらないことって何かありますか?
私は幼い頃、魔法の使える異世界に憧れがありました。
目に見えない不思議な力が存在していて、実際に扱うことができて、自在に操れる…
乗り物を使わずに身一つで空を飛べたらいいのに
手から光とか水とか炎とか出せたらいいのに
手をかざしたら、目には見えない不思議な力やメッセージを感じ取れたらいいのに
なんてことないものに、実はとんでもない魔力が秘められていたりしないか
異世界に通じる扉が、実はそこかしこに隠されていたりしないか
こんな風に想像(妄想)している時間が好きでした。
常に心は異世界へ
子供の頃、弟と人形遊びをよくしていたんですが、ドラゴンボールとポケモンとウルトラマンが混じったような設定で、よくぬいぐるみが修行したり戦ったりしていました(笑)
小学生の時に読んでいた本は、覚えているものでフェアリーテイル、シェーラ姫の冒険、ローワンの冒険シリーズ。
中学生の時にどハマりしたのは上橋菜穂子さん。
精霊の守り人シリーズを読みまくり、一度学校の図書室で借りて読んだ後、夏休みに市の図書館で全作一気に借りて一気に読み直しました。
あと外せないのが、狐笛の彼方。小説のみですが獣の奏者も大好きでした。
それと、高校生の時はひたっすらマイケルジャクソンの曲を聴き、MVを見まくってマイケルワールドに浸っていました。
古代エジプトっぽいRemember the timeとか、Ghostに含まれる2bad、女の子口説いていくThe way you make me feel、You rock my world、ワルかっこいいBad、Beat it、超有名なThrillerとか・・・
ご存命だったらこの時代でどう表現していたのか…聴けないのが残念です。
マイケルはMVの中で不思議な力が使える超人設定なことが多くて、セットも衣装もめちゃくちゃ凝ってて、異世界感が楽しめます。
それと、やっぱりジブリとハリーポッターはずっと好きですね^^
作品のワンシーンを繰り返し思い出しては一人感傷に浸っております。
ジブリは特に、サントラ聴くのも楽しくて。
ハウルの動く城と、千と千尋の神隠し、もののけ姫は、普段絵を描く時にも聴いています。
激しい曲調だと描いててビクッとなるので(笑)、おとなしめなのだけまとめてBGMにしています。
宮崎駿監督、久石譲先生最高。
あの世界観と絵のタッチにあの音楽だからいいんでしょうね。
何回見ても聴いても心動かされる。
それからハリーポッターはまさに魔法使いの世界ですからね(笑)
箒で空を飛べるとか、杖の先から光が出るとか、手で触れずにものを動かせるとか、学校の地図に歩いている人の軌跡が見えるとか、不思議な生き物がいるとか…
怖い魔法もありますが、見れば見るほど面白い世界です。
たくさんの作品に触れることが目的ではなく、どちらかというと自分の好きな世界観にずっと浸ってたい人間なので、そんなに多くを知っているわけではないのですが…
黒い魔法
魔法の登場する異世界に浸るのが好きだった一方で、私自身は黒い魔法にかかっていました。
苦労してそれに耐えることこそ美徳、大変な状況で自分を削って頑張る姿勢こそ評価されるべき。
人一倍真面目に頑張る人、いろんなことができて勉強もできる人だと思われたい。
そんな考えに囚われていました。
さらに、好きなことはやってはいけないと思っていました。
やりたくないことを我慢してやることこそ褒められるべきことだと。
習い事をしていて結構忙しかったのですが、好きだからとかやりたいからというより、やらなければならないという義務感でやっていました。
やっているからには多少上手くなりたいとは思っていたけれど、本気で好きだとか何を差し置いてでもやりたいとか、夢中になるとか、そんなことは全くありませんでした。
それに加え学校では真面目に頑張る人・出来る人に見られたくて、勉強もしていました。
テスト直前やテスト期間中も、月謝が勿体無いと言う理由で習い事は休めませんでしたが、それでも私は自分なりに勉強して結構いい成績を獲っていました。
今考えてみれば、子供にしてはハードな日常だったのではと思います。
よく風邪をひいたり、偏頭痛を起こしては学校を早退して点滴打ちに行っていました。
忙しいけれど、私より忙しくても頑張っていい成績出してる人もいるんだから、これくらいでくたばるなと。
嫌だとかやりたくないとか辛いとか大変だとか、そんなこと言うのは情けないと思い、頑張らない人、サボる人や手を抜く人を心底責めたり軽蔑したりしていました。
だから、自分自身が辛いとか苦しいとか、分からなくなっていました。
耐えて頑張るのは美徳、我慢して当たり前。
そして、頑張る姿勢を認めてもらうために頑張る。
苦しい状況に身を置くことで、ああ私は今頑張れているんだと安心する。
人から、勉強できる人だ、音楽も踊りもできる人だ、真面目な人だと言われることで自分の存在価値を見出す。
そんな私でしたが、中学生の時はかなり成績が良かった方なので、どうにか塾の力を借りることなく、地元では上位の偏差値を誇る、人気で有名な高校に合格することができました。
”再生の前に壊すのが先”
高校は、県内では名のある進学校。
同じ県出身であれば誰もが知る、一目置くような存在。
高校生といえば、華の青春と羨まれる3年間。
けれど、私にとっては人生で最も長い3年間になりました。
入学後たった2ヶ月で、その後約8年立ち直れなくなるくらい、体を壊したからです。
理由はおそらく、進学校なので提示される勉強量が跳ね上がったのと、大きな記念舞台を控えた習い事が忙しくなり、両方ガチで臨んだ結果キャパオーバーした為。
授業の予習復習課題、朝課外も始まったのでそれの予習も。
習い事のレッスンは22時を回るのが当たり前で、勉強はその後帰ってからもやっていたので、直前の睡眠時間は4時間とかそのくらいでした。
診断は起立性低血圧。
簡単に言えば自律神経系の症状で、頭痛とか軽い吐き気、立ちくらみ、夜は眠れないし朝は起きれない…といった感じでした。
朝起きれない上にきつすぎるので、まともに学校へは行けなくなりました。
もちろん習い事も。
1年生の秋ごろにあった修学旅行も行きませんでした。
体を壊したおかげで、これまで自分が作り上げてきた自分像は、跡形もなく崩れ去りました。
勉強して人に一目置かれて、習い事もして周りの友達ができないようなことができて、忙しくしてても大変でも頑張って成績まで残す。
真面目な人、勉強ができる人、頑張り屋、と言われるような自分。
学校に行けないのも勉強ができなくなったのもみっともないと思っていたので、誰にも会いたくなくなったし、特に中学までの知り合いに顔向けできなくなりました。
なんでこんなになってまで生きなきゃいけないんだろうと思いました。
明日になったら4んでたらいいのにって何度も思いました。
結局私の高校生活は、半年ほど不登校状態になった後、保健室登校を許可してもらいどうにか卒業資格だけ得た、という形で終わりました。
魔法みたいな奇跡
けれどそんな中、人物画に出会ったのも高校生の時でした。
私の行った高校は歴史が古くて、イベントに熱く文武両道を掲げていることで有名でした。
そんな高校の一大イベント・運動会では、団ごとに大きなパネルを制作するのが恒例でした。
団席の背中側にどどんと立てられるもので、その当時流行った有名人とか映画の俳優とかを描いていました。
本来、美術部でない…どころかどの部活にも入っていない私が関わるはずのないことだったのですが、これが奇跡的にたまたま偶然、いろんな条件が重なって参加することになったのです。
偶然私が3年生になる年、偶然美術部員が全員卒業してしまい、白羽の矢が立った漫画研究同好会に偶然友人がいて、偶然私の芸術選択科目が美術だった。
ずっと習い事で音楽をやってきた私が美術を選択していたのも、これ結構奇跡だったのです(笑)
制作するにあたって、中途半端にはできない私は、どうやって描くものなのかと、色々調べてみました。
すると出てきたのが、写真みたいに色鉛筆でリアルに描いてる絵の画像とか動画だったわけです。
色鉛筆っていうプリンターを使って、写真を印刷してるんじゃないかと思いました。
もうこの上なく衝撃的だったし、感動したし、夢中になりました。
あの時の感覚は今でも鮮明に思い出せるほど。
パネルは外に設置するのでペンキで描いたし、描き方も先生にレクチャーしてもらいながらだったので、調べて見た動画とか絵が参考になったわけではなかったのですが(参考にできるほどの画力ないし)、その後ずっと追い求めるほど私に大きな影響を与えることになりました。
あんなに偶然が重なるなんて、今考えても奇跡でしかないと思います。
あの年、あの時あの場にいなかったら、あの友人たちと出会っていなかったら、私は一生人物画なんて描かなかったわけです。
そもそも、勉強して習い事もして、それが全部うまいこと行っていたら、絵を描こうとすら思わなかったわけです。
うまく進学就職していたら、やりたいことを考えることもできないまま、人に頑張りを評価されることだけを追い求め、人を軽蔑し、みっともないプライドだけ引っ提げて生きていたわけです。
当時は、体壊したのも学校にまともに行けなくなったのも、絶望でしかありませんでした。
進学の道が絶たれたことで、お先真っ暗だと思っていました。
けれど今となっては、人物画に出会うために全てが用意されていて、必然的に起こったことなのではと思えるほど。
まさに魔法みたいな奇跡です。
魔法の原石
人は誰しも無意識のうちに、内容に多少の差はあれど黒い魔法に囚われています。
私の場合はそれが、真面目で頑張り屋だと思われたい、出来る人に見られたいとか。
我慢するのが美徳・逃げるのは甘え、頑張る姿勢こそ認められるべき…というものでした。
人からよく思われたくて、そういう人物像(虚像)を作り上げて身にまとい、それを本当の自分だと思っていました。
けれど、ひとは本来、素敵な心を持って生まれてくるといいます。
誰かに楽しんでほしい、役に立ちたい、自分の使命を果たしたい…人はそんな”原石”を心に生まれ持っているんですね。
ですが、せっかくの心の原石が黒い魔法によって暗闇に封印され、見えなくなってしまっています。
けれど私は高校生の時、人物画に出会うことによって黒い魔法が弱まり、心の原石に魔法がかかりました。
どうやって描けばいいのかな、と調べた時に見た、リアルで美しい人物画。
それを見て、あまりの衝撃に言葉を失ったし、感動しました。
自分もこんな風に、びっくりするほど感動するような絵を描きたいと思いました。
絵を描いて投稿していたご本人はもちろん、別に私のために描いていたわけではありません。
けれど彼らの、人生の多くを絵に捧げ、時間をかけて培ってきた画力や絵に向き合う姿が、魔法をかけるように私を心の底から揺り動かしたのだと思います。
人物画に出会った私は、地方のいち高校の運動会のパネルでしたが、かなり一生懸命やったし、この学校のこの年のこの運動会のために描いていました。
友達や先生、親族のために似顔絵を書いて渡したこともありました。
それまで全く経験もなく描こうとすら思わなかったのに、あの日を境に宿った魔法の原石をもとに、それが原動力となって私を絵に突き動かすことになったのです。
物語に登場する悪役の魔法使いは、自分の欲のために魔法を使います。
永遠の命を得たいとか、世界を思い通りにしたい、復讐したい、壊したいなど。
けれど、素敵な魔法使いは誰かのために魔法を使います。
その人を守ったり、傷を癒やしたり、楽しませるためなど。
私も、黒い魔法に囚われるのではなく、誰かのために素敵な魔法が使える人でいたいと思います。
楽しんでもらったり、喜んでもらったり、びっくりするくらい感動してもらったり。
そうやって心の原石に魔法をかけられるような絵を、追い求め続け描いていきたいと思っています。
異世界融合アート
最後に。
私は、多くの人がやっていることを後ろから追いかけてもつまらない、と思ってしまう人間です。
リアルなテクスチャを追求して写真みたいな絵を描くということは、もうたくさんの人がやっている。
さらには、「美人画」というジャンルで、多くの画家は女性をたくさん描いてきた。
この事実があると、私はもっと別のことやりたいって思ってしまうのです。
高校卒業後、まだまだ画力が無いに等しい段階で私は、「2次元の作品のキャラクターをリアルな人間みたいに描くのはどうだろう」と思うに至りました。
そして、女性を描く画家さんが多いなら、あえて男性を追究してみよう。
そう思ったところから、模写ではなく、美しく見える男性の顔をゼロから描くべく奮闘し、いろんな写真を見まくりロジックを探して、今日に至ります。
その途中で、完全創作でなくとも、実在する人と架空のキャラクターを組み合わせてみよう、という考えに及び、声優×担当キャラとか、ゲーム配信者×ゲームキャラとかにも挑戦してきました。
空を飛んだり光線を放ったりといった、ファンタジーな魔法は現実にはどうしても使えませんが、一枚の画用紙の上でなら、異世界の魔法にかけられたような絵を表現できると思っています。
異世界で魔法を使うことに憧れを抱いてきた私は、画用紙の上では魔法を使えるじゃないか、と思うことで元気が出て創作意欲が湧いてきます。
今はまだ未熟な部分も多いですが、いずれ画用紙の中で生きているような人物を表現できるようになるために、習練を積んでいきます。
描いた人物の性格や感情・微表情、呼吸まで感じられるような人物画を目指していこうと思っています。
私の絵や発信を少しでも楽しみにご覧いただければこれほど嬉しいことはありません。
文字ばかり長々と書き連ねてきましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
ではまた☆