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元気だった頃の祖父母の似顔絵(肖像画)/色鉛筆

その他似顔絵
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1997年(H.9)生まれの熊本県出身/いて座/B型/旧活動名:絵楽
色鉛筆歴は7年ほど。独学だが画家を目指している。
高校生で運動会のパネル制作に携わったのをきっかけに、リアルな人物画にのめり込む。
美少年・美青年を画用紙の中で生きているように描くことを目指している。
終末世界に希望を見出すような作品を描きたいと思っている。

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こんにちは。

私ごとですが、先月祖母が亡くなりました。

身内の色々で疎遠になっていましたが、大好きな祖母でした。
お寺の坊守で、毎日仏様にご飯を上げ、お経をあげ、いつも朗らかに笑っている人でした。

7年ほど前…私が高校を卒業した年だったかと思いますが、春に訪ねた時に写真を撮っていました。

人物画に興味を持って描き始め、そんなに時間が経っていない頃ですが、似顔絵を描くからと言って撮っていた普段着の写真。

その時は色鉛筆を持っていなかったか、まだ全く使い方がわからなかったかで、学校で使っていたアクリル絵の具を使ったのですが、拙いながら祖父母を描いて手渡していました。

雰囲気出てないこともないけれど…まあ、うーん…くらいの出来ですね( ̄▽ ̄)

流石に7年も描き続けていたらこれよりは上達しているだろうと、リベンジを図ったのが今回です。

A3弱の画用紙に二人描くのは結構時間がかかってしまいました。

まずはぎゅぎゅっと短縮された制作動画をご覧ください。

お年寄りのお顔は、とっても描きごたえがありました。
狭い面積の中に、皺や窪み、血色などの要素が多い。
祖父母の場合は、メガネもかけていることですし。

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ちょっと祖父のおでこ広すぎ&帽子上がりすぎ問題に気づいたので、後々書き直していますが(笑)

似る似ないは、顔のパーツの位置・比率で決まってしまうので、この工程が一番大事ですね。

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毎回どんな人物を描いても、目元はいつも時間をかけています(かかってしまいます)。
祖母は緑内障だったかな…祖父も祖母も、黒目は色が淡くなっています。

瞼や目元のしわ具合は、顔の印象に大きく影響してしまうので丁寧に描きたいところ。
ちょっと苦労するけれど、描き込めば描き込むだけ良い感じの表現になる気がします。

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祖父はお坊さんだったけれどかなりの酒飲みでもあったので(いいのか?笑)、全体的にちょっとあからんでいます。
唇くらいにしか普段使わないようなピンクも使いました。
おでこや鼻、頬のハイライトはしっかり明るい方がリアルテクスチャに見えるので、あんまり塗っていません。
最近、そのハイライト付近に緑がかったブラウンか青の薄ーい色を入れるといい感じになることを発見したので、それも多用しています。

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ここで祖父の顔だけ完成。

歯が結構なくて唇薄くてっていう…まあこれが祖父なんですが。
現在は存命ですが、認知症がかなり進んでいて身内の顔もわからず、施設暮らしだそうです。
高齢ですし、かなり弱ってしまっていて、会いに行けるような状態ではないと聞いています。

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色使いの感覚がお肌のモードのうちに描いておこうと思い、祖父の顔の次は祖母の顔を描きました。

祖母は目元が落ち窪んでいて眉毛が薄かったですね。
本当は左眉(向かって右側)にほくろというかしみというか…があったのですが、本人かなり気にしていたようで、「これは描かないで」って言われてたので消しました( ̄▽ ̄)

ちょっと大変だったのは、右頬の下の方にある、口元のしわです。
結構複雑で影になっていたこともあり、時間をかけて描き込みました。

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祖母は唇の上に皺を寄せながら、よく笑っている印象でした。

祖母の鼻から口元にかけては、自分でも結構お気に入りの仕上がりになりました。

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ここで祖母の顔が完成。
ついでに忘れていた祖父の左耳も完成。

使っている画用紙が、今回は水彩紙ではなくケント紙に近いものなので、デザインナイフがキレキレに働いてくれました。
ストラスモアの結構良い画用紙。

これまでは、色にかなり迷いがあったので、色を混ぜて塗り込むまでに時間が欲しく、水彩紙の方が描きやすかったのですが…
やはり画用紙の目が残るので色鉛筆にはあまり向いてなかったんですね。

色塗りのプロセスというか感覚が少し変わったので、今はケント紙の方が描きやすいかもと感じています。

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ちょっと撮り方が下手くそすぎて反射しちゃってますが、祖父のいつも被っていたニット帽。

ここから先は布のテクスチャ書き分け祭りが開催されています(笑)
今まであんまり服に重きを置かずに描いてきたので、なかなかに迷いながら描きました。

ニットの柔らかい感じは、デザインナイフでの表現は向かなそうだったので、消しゴムを使って陰影を調節しました。
ニットの網目は縦方向なんだけれど、伸び方というか頭のカーブは横方向なイメージ。

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首元からインナー。
じいちゃん何枚着てんねん( ̄▽ ̄)

ちょっと小高いところだったし、建物古いし、まだ三月は寒いからなあ…祖父母の家。

アウターの襟は最後まで手直ししながら描きましたが、色いくつか入ってる方のインナーは結構良い感じに描けたかなあと個人的に思っています。

にしてもファスナー多くてよぉ…大変だぜこれは…

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ジャケットのふかふかしてそうなところと、くしゃくしゃしてそうなところ。

ニコラスさんの似顔絵描いた時もそうでしたが、個人的に縫い目の周り描くの好きです。
普段動物描かないから心配だったけれど、ふかふか部分はデザインナイフに助けられました。

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ここで祖父完成。
ジャケットの方のファスナーに正直課題は残りました。

細かいので、襟の陰影をとってからそこをデザインナイフで削っていく算段でいたのですが、思った以上に思ったようにいかず、何回も消しては描きを繰り返してしまいました。
細かいけれど、ここは下書きから描いたほうが綺麗に描けそうです。

ひょっとしてじいちゃん、ジャケットの上にもう一枚着てるのかなー
はんてん的な。
描いてる時は一枚のアウターのつもりだったんですが。

いつも祖父母は何枚も重ね着してるイメージだったので、どうなってるのか不思議に思ったままになっています。

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そういえば祖母はいつも、鮮やかなスカーフをしていました。
私が普段顔しか描かないので、この鮮やかさを描くのを楽しみにしていました。

巻いて結んで、複雑な形状をとっている上に柄つきという。
ちょっと難易度ありますが。

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やっぱり、描いてみると鮮やかなのは映えますね。
私が青いのが好きなのはあるかもしれないですが。

色鉛筆だと、暗めの青の上に、薄くて透明感のある青を重ねると、こんな感じの鮮やかな色になるのでこれが好きなんです。

祖母の首元も、個人的に良い感じに描けたかなあと思っています。

祖母のニットは、祖父のニット帽と違って編み目が大きくはっきり写真でも確認できたので、そこまで描き込んでいます。

ここからは、祖母のエプロンの残りを描いて完成。

7年前に比べれば、だいぶ上達したのではなかろうか。
動画の中にも比較を載せていますが…

元気なうちに上達しなくてごめんな、じいちゃんばあちゃん。

まあでも、人は亡くなったらどこかに行くのではなく家にいるって言ったりもするし、祖母はどっかから見てるんじゃないかな。
分からんけど。

やっと、似顔絵から肖像画って言えるレベルになってきたかしら。
まだまだ上達の余地はたくさん残されているので、変わらず精進していきます。

ちなみに、祖父母の写真を撮った頃は、snowっていうカメラアプリが流行っていたので、似顔絵をそれで加工して遊んでいました( ̄▽ ̄)
ネズミの耳つけてる写真が一緒に残っていました(笑)

…ので、今回はiPhoneに残ってたSnapchat使って、犬の耳と鼻つけてる写真に加工しました( ̄▽ ̄)
これはYoutubeの動画限定で載せることにするので、よかったら最後の方まで動画ご覧ください。

次の記事のネタが残されているので、よかったらそこでまたお会いしましょう。
ではまた☆

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